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35でも50でもない絶妙さ 「Batis 2/40 CF」購入レビュー

レンズ

※この記事は旧ブログ「1丁目6番地7号」での掲載内容を一部編集したものです


単焦点レンズに求める個人的観点は、「写りが良い」のは当然として他に「比較的軽量」「被写体に寄れる」というのがあります。

その経緯で「Batis 2/25」を購入したのですが、それをも超えそうな理想的なレンズが遂に発売されて衝動的に買ってしまいました(汗)

同じくカールツァイスのBatisシリーズから登場した「Batis 2/40 CF」です。
実は手に入れたのは昨年末だったのですが、何だかんだで今頃のレビューとなりました(汗)


APS-C時代にはほぼSEL24F18Zオンリーで撮影していた身としてはフルサイズ換算35mmの画角に慣れていたんですが、自分にとって理想的なレンズがなく、α7 IIIではBatis2/25を使っていました。
しかし25mmだと広角故に意図しないものまで入って作品的な写真を撮るのに苦労していました。


40mmという単焦点レンズは珍しいのですが、35mmからやや画角は狭くなるものの、標準域である50mmにも近いので、どちらにも対応できそうなレンズです。


ではまず開封していきましょう。
外箱はBatis 2/25と似ています。


外箱をスライドさせて中箱を取り出します。


開けるとBatis2/40 CFがお目見え。


早速α7 IIIに装着。

Batis 2/40 CFのフィルター径はBatis 2/25と同じく67mmです。
なので、Batis 2/25に装着していたカールツァイス純正フィルターをこちらに付け替えることにしました。


型番にも記載されている「CF」とは「Close Focus」の略だそうで被写体に寄った撮影が可能です。

最短撮影距離こそBatis 2/25の20cmに譲る24cmではありますが、画角の違いが大きく影響して最大撮影倍率はBatis 2/25の約0.19倍よりも大きい約0.3倍となっています。

質感も他のBatisシリーズ同様で、金属の鏡筒とフード、ピントリングはゴムとなっています。
ゴムの耐久性は気になるものの、とりあえずBatis 2/25を7ヶ月ほど使った限りでは問題ありませんでした。

大きさ重さ共にBatis 2/25から若干アップしているものの、約361gという重量は片手でも疲れにくく持ち歩きやすいです。


フードの形状は、自分にとっては初めてとなる丸形。
個人的には花形の方が好みですが…。


フードを逆向きにしても花形の方がコンパクトに見えます。


ちなみにフィルター径が同じということもあって、Batis 2/25とフードを交換することもできました。
でもまぁフレアを防ぐためのフードですから、ちゃんとそのレンズに対応したものを使いましょう(汗)


Batis 2/40 CFにはカールツァイスレンズとしては珍しくフォーカスリミッターが搭載されています。

マクロレンズSEL50M28の経験からすると、このリミッターを切り替えておかないとフォーカス速度が遅くなるのかな?と心配していたのですが、全くの杞憂に終わりました。
高価なレンズだけあってフォーカス速度はBatis 2/25同様に速さと静かさの点で申し分なしです。
フォーカスリミッターが小さいのが気になりますが、補助的な役割でしょうし自分は基本”Full”で使っています。
(切り替えると戻すの忘れちゃうことが多々あるので…)


SEL24105Gとも並べてみました。
25mmも40mmもこのSEL24105Gで撮影できる画角ですが、F値が小さい(=明るい)のに加え、軽量かつコンパクトなのがBatisシリーズの魅力です。

旅行にとりあえず持って行くならSEL24105G、近場または作品として撮影したいならBatis 2/40 CFといった具合に使い分けできそうです。


ちなみに斜め上から撮影して気付いたのですが、Batis 2/40 CFに装着しているツァイス純正フィルターは、SEL24105Gのツァイス製ソニー純正フィルターよりも透明度が高いように見えます。


これらレンズで撮り比べをしてみると、室内撮影での色合いに変化が見られました。

まずは青いカーテンを。
ちなみに画角はほぼ同じになるようにテーブル三脚を使い、またBatis 2/25は超解像ズームで1.6倍にしています。


Batis 2/40 CFは青が強い印象です。

続いては室内で木のテーブルを撮ってみました。


こちらもBatis 2/40 CFは青が強いのか、他の2本の方が温かみのある色に見えます。

個人的にはBatis 2/25やSEL24105Gの色味の方が好みですね…。
でもまぁ最近は現像で色補正しているので影響はそう大きくありませんが。

Batis 2/40 CFを使った作例としては、前回の「ぬいもーず」紹介で撮った写真はこのレンズでした。


また、このレンズの仕様として、近接撮影の際は強制的に少し絞りが発生します。

Zeiss公式サイトより


自分の場合、単焦点レンズは1段絞って解像感を上げていますし、F2.8でもボケ量は十分に感じています。
ただし、Exif情報は元の絞りのままになっているのだけは要注意です…。

F値は2.0と、1.4や1.8のレンズが他社からリリースされている中では控えめなスペックですが、その分大きさや重さ、そして価格面でもバランスの取れたレンズだと思います。

とは言ってもこのレンズ、ヨドバシで税込154,980円でした。
自分にとって高価なレンズの記録をまた更新しました…。
(SEL24105Gの方が販売価格は上なのですが、そっちは色々割引を適用しましたので)

昨年11月発売日に予約をし、翌月に購入。
年末商戦で13%ポイント還元のキャンペーン中だったので、むしろ1ヶ月遅れで購入できて良かったですw

発売当初は入手困難でしたが、半年以上が経過して解消されたと思います。


自分が焦点距離35mmの画角が好きなのは、作品的な写真を撮る際、目の前に広がっている景色の一部分を切り取ろうとするとちょうどいい画角なのです。
Batis 2/25も1年ほど使ってみて分かったのは、やはり自分には35mmの方が適していました。
Batis 2/40 CFはその35mmから画角はやや狭くなりますが、今のところ不自由は感じていません。

概ね満足していますが、先述の色味だったり近接撮影の絞りといった仕様のため不満が全くないわけではありません。
そう考えると、APS-C時代に愛用していたSEL24F18Zはいまだに自分にとって一番のレンズだったなぁと改めて思う次第です(汗)

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