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AFは遅いがお手頃価格のフルサイズマクロレンズ「SEL50M28」購入レビュー

レンズ

※この記事は旧ブログ「1丁目6番地7号」での掲載内容を一部編集したものです


前回、α7 IIIを購入して開封から外観までを見ていったわけですが、電源投入するにあたりレンズを着けます。

初めてのフルサイズなので、フルサイズ対応レンズもボディと一緒に購入しました。
それがマクロレンズ「SEL50M28」です。

1本目がマクロレンズだけというのは変則的かもしれませんが、ブログの商品レビュー画像に欠かせないのと、他のレンズはどれも一長一短でもう少し考える時間が欲しかったので、まずはこれだけにしました。
APS-Cのマクロレンズ「SEL30M35」とも比較しながらレビューします。


センサーサイズが大きいフルサイズはレンズも総じて大きく重くなる傾向がありますが、SEL50M28はまず箱から小さいです。
ソニーのフルサイズレンズでは先に発売された「SEL90M28G」というマクロレンズもあるのですが、あちらは大きい上に価格も10万円オーバー。
SEL50M28は6万円弱で、フルサイズレンズの中では安い価格帯です。

中を開けると、取説や製品登録案内用紙とプチプチに包まれたレンズがあります。


レンズの重量は236g。ソニーのフルサイズレンズの中では下から数えた方が早いくらいの軽さです。
このレンズはツァイスレンズでもなければGレンズでもない、ブランド名の無いレンズではありますが、AF/MF切替スイッチやフォーカスホールドボタン、合焦範囲をあらかじめ設定しておけるフォーカスレンジリミッターが搭載されており、決して安いだけのレンズではありません


フードは付属されていませんが、すり鉢状になっている奥に前玉があります。
レンズには必ずプロテクトフィルターを着けている自分ですが、かなり奥にあるのでこのレンズには着けずに運用してみようと思います。


APS-C用マクロレンズ「SEL30M35」と並べるとSEL50M28の方が大きいものの、気になるほどではありません。


少し上から撮影。
SEL30M35にはフィルターを付けています。


手持ちのレンズで比べると、超広角ズーム「SEL1018」と似たサイズでした。
SEL1018がAPS-Cレンズの中でも太めだとは言え、フルサイズレンズのSEL50M28はここまでコンパクトですから携帯性にも優れています


α7 IIIに装着しました。
まず、レンズ装着が固かったのが印象的でした。
防塵防滴に配慮した設計かつ、大きく重いレンズにも耐えられるようにボディのマウントが強化されたからでしょう。

コンパクトなレンズなのでトップヘビーにならずバランスが良く片手でも扱えます。
まぁ長時間となるとツラいかもしれませんが。


このレンズは近距離の物を撮影しようとフォーカスを合わせると鏡筒が伸びるのが特徴です。
マクロレンズなだけあってかなり寄れます。
ソニーのフルサイズレンズは寄れるものが少ないので貴重な存在です。


欠点としては、AFでピントが合う速度がかなり遅いです。

そしてその際のモーター音が大きいです。
α7 IIIにはサイレント撮影機能がありますが、このレンズでAFを使うとピント合わせで音がするのは要注意です。


さて、レンズは何と言っても写りが大事!
続いては外に出てSEL30M35と撮り比べをしてきました。

まずこちらがAPS-CレンズSEL30M35で撮影した写真。
APS-C30mmということは、フルサイズ換算で45mmの画角です。

SEL30M35(APS-Cレンズ)で撮影


続いてこちらが今回購入したフルサイズレンズSEL50M28。
50mmの画角なので先ほどよりもやや狭くなります。

SEL50M28(フルサイズレンズ)で撮影


両方とも絞り開放で撮ったのでF値の小さいSEL50M28の方が背景がボケている以外は違いが分からないかもしれません。
強いて言うなら、カメラの性能さなのかレンズが要因なのか、フルサイズの方が色がややビビットです。

今度は上の画像を等倍でトリミングしました。
こちらがSEL30M35。

SEL30M35で撮影した写真の等倍トリミング


そしてこちらがSEL50M28。
上のSEL30M35と比べて、ピントの合っている花の部分がくっきりしています。
撮影したカメラがNEX-5R(1610万画素)とα7 III(2420万画素)という性能の違いもありますが等倍でのトリミングなので画素数の影響はないと思います。

SEL50M28で撮影した写真の等倍トリミング


続いてはSEL50M28で太陽を入れて撮影しました。
フレアやゴーストが目立つこともなく、この点でも写りは良さそうです。


自分にとっては初めてのフルサイズレンズですので、フルサイズならではの検証もしてみたくなりました。

センサーサイズが大きいということは、それだけ光を集められる。
つまり暗所に強いということでISO感度比較です。

部屋の電気を消して窓の外の灯りだけで撮影。
ほぼ真っ暗な中、あらかじめピントを合わせておいて机に置いて撮影しました。

まずはISO12800から。これだけISOを上げてもノイズはほとんど気になりません
ただし、絞りを開放にしても光を取り込むためシャッタースピードは5秒かかりました。

ISO12800


続いてISO25600。シャッタースピードは半分の2.5秒。
カメラのモニターでは気になりませんでしたが、PCの大きな画面でミッキーの帽子の三日月や背景のNintendo Switchのドックを見ると少しノイズが出てきました

ISO25600


常用ISO上限の51200。シャッタースピードはさらに半分で1.3秒。
さらにノイズが出てきたものの、見る人によっては気にならないかもしれません。

ISO51200


最後にウンと上げて拡張ISO上限の204800へ。
シャッタースピードは1/3秒まで縮められましたが、さすがにここまでくるとノイズが多いです。

ISO204800

ISO AUTOでは上限を設定できるのですが、ノイズが気になる場合は25600、もう少し感度を上げたい場合は51200にしておくと良いかもしれません。

参考までにAPS-C一眼カメラ「NEX-5R」でも検証しました。
ホワイトバランスの設定が異なっていたので色味が違ってしまいましたが、F値が1.8という明るいレンズ・SEL24F18Zを以ってしてもISO3200でノイズが目立ちます。

カメラ:NEX-5R、レンズ:SEL24F18Zで撮影
ISO3200


まぁこれはレンズというよりα7 IIIのおかげですねw
α7 IIIはα7 IIから進化して裏面照射型のセンサーを搭載
詳しいところまでは自分も知らないのですが、暗所により強くなったそうです。

高感度と言えばα7Sシリーズがその役目を担っていますが、α7 IIIだって使えますね。
夜景撮影が楽しくなりそうですw

SEL50M28は他の一般的なマクロレンズ同様にAF速度は速くないので動きの速い被写体の撮影には不向きです。
しかし描画力は悪くないので、風景撮影などでは50mmの単焦点レンズとしても運用できそうです。
6万円以内で買えるレンズとしては優秀だと思います。

自分のようにブツ撮りがメインでない限りは初めての1本としては不向きですが、寄れるレンズが欲しい方には値段も相まって気軽に使える1本ではないでしょうか。

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