自分はディズニーを始め、ピクサー/スター・ウォーズ/マーベルと、ディズニー関連作品のブルーレイを数年に渡り買っており、気が付けば棚の面積をかなり占めるまでに増えてきました。
しかし最近ではデジタル配信版を購入するようになりました。
ディスク版と比較して長所もあれば短所もあるのですが、自分の利用シーンだとデジタル配信の方が向いているかなと感じているところです。
MovieNEXへの不満
現在ディズニー・ジャパンが展開している「MovieNEX(ムービーネックス)」は、ブルーレイの他にDVDやデジタル配信、Webでの限定コンテンツが楽しめるというのが”売り”です。
「1パッケージで1プライス」という方針の下、廉価版といった再販も基本的には提供されません。
ところが昨今4K UHDが登場して少し状況が変わってきました。
「1パッケージで1プライス」なら4K UHDもここにパッケージされるべきところですが、通常のMovieNEXはそのままで、それとは別に「4K UHD MovieNEX」なるものが登場しました。
この「4K UHD MovieNEX」は4K UHDディスクに加えて、通常盤同様にブルーレイディスクやデジタル配信、Webコンテンツが利用できます。
DVDが4K UHDに置き換わったと考えれば分かりやすいでしょう。
また、作品によっては3Dブルーレイが付属されているものもあります。
すでにMovieNEXで展開されている過去作品も「4K UHD MovieNEX」として新たに販売されており、4K UHDで楽しみたい場合は買い直す必要があります。
その際は、ブルーレイディスク/デジタル配信の重複に余計な出費が発生してしまうのが残念です。
さらに、マーベルスタジオ作品では4K UHD版の追加販売だけでなく、通常版MovieNEXにアウターケースを付けたものや、ポスターアートをケースに採用した「MCU ART COLLECTION」なるものまでも登場し、今や「1パッケージで1プライス」は有名無実となっています。
ちなみに現時点ではまだMacで4K UHDディスクの再生に対応したアプリはありません。
自分がiMac購入時に買い揃えた「Macgo Mac Blu-ray Player Pro」では、4K UHDのビデオファイル再生には対応しているものの、ディスクは再生できない状況です。
「スパイダーマン ホームカミング」は版権がディズニーではないのでMovieNEXでの販売はされておらず、ブルーレイを購入しようとするとDVDか4K UHDがセットされたどちらかを選ばなければいけなかったので”ブルーレイ+4K UHD版”を購入していることもあり、今後の対応が待たれるところです。
もう1点、現在のMovieNEXで不満なのがデジタル配信の仕様です。
現在はGoogle Playムービーからでのみ入手が可能なのですが、MovieNEX経由だと吹替版しか選べません。
Google Playムービーでは字幕版も販売されていますし、実写作品は字幕で観る自分にとっては残念でなりません。せめてどちらか選べるようにしてほしかったです。
以前はbonoboとniconicoも含めた3つの中から選べていました。
その中でもbonoboは、字幕/吹替の切り替えが可能かつダウンロードにも対応していてとても便利だったのですが、残念ながら2017年6月にサービス自体が終了してしまいました。
そして2018年7月にはniconicoでの提供も終了となっています。
そういうわけでデジタル配信もパッケージされているMovieNEXですが、その使い勝手は決して褒められるものではないのです。
MovieNEXのその他の特長としては、会員専用サイト「MovieNEX CLUB」から特典映像が視聴できるというのもありますが、購入動機に至るまでの充実さではありません。
まぁオマケ程度ですね。
「廉価版を販売しない」「ブルーレイとDVDが必ずセットで付いてくる」と前々から悪評を目にしていたMovieNEXですが、自分にとっては「1パッケージで1プライスが守られていない」「デジタル配信の仕様が残念」というのが現状のMovieNEXへの不満です。
しかしながらデジタル配信そのものは便利だというのもMovieNEXを通して感じました。
クラウド同期していれば、例えばMacで観ていた場面の続きをiPadですぐに視聴できます。
ディスクの入れ替えの手間が省けるのも、ちょっとした空き時間に観ようという気持ちにさせてくれます。
そして、デジタル配信版はMovieNEXより価格が安いですし、ディスク版よりも先行して配信開始されることが多いという利点もあります。
以上の経緯から、デジタル配信版を購入しようという考えに至りました。
少し心残りなのは、MovieNEXは初回生産分のみリバーシブルジャケット仕様になっているものがあり、特にマーベル作品では多く採用されているので発売日にすぐ買っていました。
こういったコレクション要素があるのもディスク版の魅力ではありますね。
iTunes Storeで映画を買う
さて、iMac/iPad Proを使っている自分にとってはデジタル配信を購入するならiTunesしかないでしょう。
Apple製品のデバイスでは現在iTunesから「Apple TV」へとその役割が変わっています。
プレイリスト画面ではフォルダ作成もできますので、自分はディズニーやマーベルなど製作スタジオ別で分けて管理しています。
ただしiOSデバイスの”ビデオ”アプリにはプレイリスト機能が見当たりません。
”ミュージック”アプリにはプレイリストがあるわけですから実装してもらいたいところです。
一部の作品では「iTunes Extra」としてボーナスコンテンツが楽しめます。
全ての動画配信サービスで提供されているわけではないので、この点もiTunes(Apple TV)の魅力と言えるでしょう。
また、購入した作品が4K UHDやHDRに対応すると無料でアップデートされることもあります。
4K UHDに対応しているのは「Apple TV 4K」製品のみなので自分には関係ありませんが、HDRはiPhone XSやiPad Proにも対応しています。
デジタル配信版にも短所はある
しかしデジタル配信版にもデメリットが存在します。
移行に二の足を踏んでいたのもそれらがあったからでした。
まず現状、特にディズニー関連では吹替版と字幕版が別々に販売されている作品が少なくありません。
個人的に最大の懸念点がこれでした。
購入時にはどちらかを選ばなければいけませんし、例えば語学勉強のために英語音声に英語字幕といった設定は吹替/字幕が分かれている作品では無理です。
また、先ほど触れたボーナスコンテンツについてはディスク版に収録されているものよりも数はかなり限定されます。
iTunesやAmazonプライム、GooglePlayなどデジタル配信の提供ストアが多岐に渡るのも短所に挙げられるでしょう。
自分はiTunesから購入しているわけですが、将来的には再びWindowsPCとAndroidスマホに戻ったら他のストアを利用したくなる可能性も否定できません。
ちなみにアメリカでは「Movies Anywhere」という動画配信プラットフォームが提供されており、ディズニーも参入しています。
「Movies Anywhere」は、iTunes/AmazonVideo/GooglePlay/Vudunといった本来別々に提供されているものを1つに同期させるサービスだそうで、一度デジタル配信を購入しておけばデバイスに合わせて好みの環境で視聴できます。
インターネットが広く普及した現代に合わせた先進的なサービスだと思います。
日本でも(そしてディズニー・ジャパンが)採用される日は来るのでしょうか…。
ブルーレイとデジタル配信をそれぞれに向いている人やシーンで分けると、
ブルーレイ(ディスク) … テレビで映画鑑賞する場面が多い、友達や家族と共有したい
デジタル配信 … PCやタブレットなどで鑑賞する場面が多い、基本的に1人で観る
といった感じでしょうか。
個人的にはiPad Proで寝ながら鑑賞できるのが便利です。
4スピーカー搭載のiPad Proなら横向きでの音量バランスも問題ありませんし、AirPods ProやPowerbeats Proを使う時もあります。
iMacでの鑑賞も、いちいちディスクをセットする手間が省けるだけで、ちょっとした時間でも視聴しやすくなりました。
特にマーベルスタジオ作品はそれぞれが世界観を共有する「マーベル・シネマティック・ユニバース」が展開されており、前の作品の一部のシーンを見直したくなることが多いので特に重宝しています。
今後発売される作品だけでなく、すでに持っているブルーレイライブラリも徐々にiTunesに移行しているところです。
また買い直しになるわけですが…。
そして2020年に入り、今度は「ディズニーデラックス」に加入しました。
こちらの話題についてはまた後日改めて。